会議の質が会社を決める!効率的な進め方とは?

会議の質が会社を決める!効率的な進め方とは?

中小・零細企業での会議に関する事をお話し致します。

会議を行っていない会社はないと思います。会社の方針や目標を決めたり、進捗を確認したりする会議は重要です。それでもせっかく開催されていながら「残念な会議」になっている会社もあります。会議の進め方はあまり他社と比べる事もないかもしれないですし、進め方が定着してしまうと会議の進め方を振り返ることも事も少ないでしょうから硬直化しやすくなり会社の成長速度を落としてしまう要因にもなる可能性があります。自社の会議を見直すヒントを以下でお伝えいたします。

会議の進め方
目次

会議は定期開催が原則

 中小・零細企業で意外に多いのは会議が定期的に行われない事です。業務進捗の遅れ、顧客との約束など現場を優先させ参加者がそろわない事を理由に会議を簡単に中止してしまったりする事が見られます。

中には上席者が参加できないので中止という事も見られます。上司の都合で中止になると、仕事をやりくりして予定していた部下はがっかりですし会議を軽視するようになります。

重要な会議は年度のはじめに年間の会議計画をあらかじめ決めて、社員が予定を入れられない状況をつくる事が大事です。またその原則を上席者が破ってしまうとその前提も崩れてしまいます。

イレギュラーな会議は内容に応じて出席者を決定するといいと思います。現業とかけ離れた会議で発言する機会もなく参加する事になると現場の社員は、「緊急と言う事だから参加したのに、自分は関係ないじゃないか。それなら本来自分がやりたかった仕事が出来たのに。」と考え、会議に対し会社の望まない認識をもってしまいます。

 定期的な会議開催は会社全体のPDCAのペースを作りやすくなり、成長のスピードを上げると思います。

定期的な会議の重要性

会議の目的(ゴール)は明確に

社員が会議に消極的な理由に会議の長さがあります。長さも最初から長い場合と、延長する場合があると思いますが後者の方が困るようです。会議の後仕事の予定を入れている時などは中座もしにくいので困ってしまうようです。

会議が長くなる理由に会議で討議する内容が曖昧であることが一つです。極端な例だと定型化されている会議なのでメンバーは集まるのですが討議事項が決まっておらず「最近何か問題ある?」から始まり、声の大きい人が言いたいことを話し始めるゴールのない会議になる事もあるようです。ゴールのない会議ですがら大体長くなります。たくさん発言する人はそれなりの充実感があるでしょうがそれ以外の人は「早く終われ。」と考えている事でしょう。やはり何を決める会議なのか何を確認する会議なのか、時間内に議決しない場合はどうするかを明確にすることが大事です。決める事が早く決まればそこで打ち切っても良いですし、時間を埋めるために別の事を無理に話し合わなくてもよいでしょう。

前項で「声の大きい人」としましたがそれは多くの場合、会議内では上席者の場合が多いようです。事前に議題として用意されておらず話されると、参加者のほとんどにとっては社長や部長、店長の言いたいことを言っているだけの演説に聞こえてしまうでしょう。当然議論の中で見つかったことや、気が付いた事も上席者ならあるはずです。気が付いた人はすぐにでも討議したいでしょうが、その場合でも「今の会議でこういうことに気が付いた。これについて急ぎ皆さんの意見を聞きたい。」と次回の臨時会議の日程の調整位にとどめておくのが良いでしょう。

もう一つ会議を嫌いにするのは業績が厳しくなった時に上席者が安心したいために行う会議です。実行度合や見込の確認など上司が個別に聞きに行けばよいところを、会議として招集すれば、上司は安心できますが数が増えたり、いきなりの開催では現場社員の負担も多くなるでしょう。鼓舞する意味合いもあるでしょうが、なるべき朝礼時などに行い、個別にヒアリングをした方が問題の解決にもなります。

参加者する誰かが本当に参加する意味を見つけ出せないとすれば、それはその社員の時間を無駄にしているのと同じになります。参加者が同じ目的を明確に持って参加するのが望ましいです。

会議の長さが社員のエンゲージメントに与える影響

事前準備が会議の質を上げる

目的(ゴール)が明確になったら次は会議の準備です。会議を開催する側の準備の準備として準備として

「会議招集の通知」(年間予定が決まっていても念のため)、「目的(ゴール)の確認」(通知するときに議題とそのゴールを具体的に記載する。~を決定します、~を確認しますなど)

「必要な資料」(定型書式があれば最新の物に更新されている事、また定期報告なら振返り、今後の対策などの考察ができているか?定型書式で説明できない事柄であれば参加者の理解を助ける資料を用意する)

「出欠の確認」(発言の予定がある人がやむを得ず参加できない場合は代理の発表者を決めてもらう)

を参加者に発信する事があります。

会議に参加する側は上記の準備をして臨みます。

上記のような型決めがまだの会社にとっては少々荷が重いと感じられるかもしれないですが、ここは焦らずに習慣化するまで継続されることが大切です。会議は参加して何を発言するかも大事ですが、会議に向けて自分の仕事を振返る事が重要だと思います。会議でいい加減な発言をしたくないという外圧も行動を変えるきっかけになるかも知れません。また議題と目的(ゴール)の情報を事前に伝えておけばその場しのぎの意見も減るかもしれません。事前に考えた意見が会議で採用されるなら会議に対する意識も、仕事へのモチベーションも上がるでしょう。そう考えると会議を社員の成長の場にも使えそうです。

効率的な会議準備サイクル

議事録を作る

会議に議事録は付き物ですが、作るけど見返さないという事が多いのではないでしょうか?

議事録の目的は決定した事、確認した事の記録が一つ。もう一つは進捗の確認です。PDCAを意識されている会社であればわかりやすいと思いますが、例えば前回の会議で決めたP(計画)のD(どう行動したか)を今回の会議でC(確認)して、足りないところは会議で討議しA(新たな行動)が出来ると会議毎に問題解決力の実力は上がると思います。そのサイクルを作るためのベースが議事録です。

会議は議事録を使用し、次回の決定事項の確認からスタートする事が大切です。残念ながら前回の討議事項が曖昧になっている人もいるでしょうから実施が必要です。

後は前出のPDCAが会議内で行われ、出来なかった事に目を向けるより、どうしたら出来るようになるのかを参加者で考える事に時間を使えるようになれば会議の質は上がるともいます。

議事録を作成するのはコツがいりますが議事の中心になる人に議事録作成はさせられないので若手の社員が議事録を作成する事が多いでしょう。そうするとまじめな人ほど誰が何を言ったまで記録しようとしますがそれはスマホで録音しておけばいいので前回からの進捗状況、今回の決定事項がA41枚にまとまっていれば十分です。その場合責任ある人が内容の確認をしてから配布する事が必要です。議事録は記録ではなくPDCAを効果的に回すために必要なツールです。

会議のための会議ではなく目的のある会議を続けることで成果や成長のスピードはあがり、得たい成果に近づくでしょう。自社の現状と鑑みて最適な会議運営ができるといいですね。

効果的な会議運営のための議事録活用法

《石原直之プロフィール》

新卒でホームイング(株)(現ミサワリフォーム)に入社。その後ホームテック(株)(東京都 年商64億)創立に参加。取締役として営業、マーケティング、新規事業部門長を歴任。2020年より中小工務店、リフォーム会社の業務改善を支援する業務支援株式会社を設立し現在にいたる。日本住宅リフォーム産業協会(ジェルコ)理事、業界紙への連載、大手メーカーでのセミナーなども行う。

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