面倒な記帳作業から解放!今すぐできる効率化のヒントと方法

「毎月の記帳、正直めんどう…」 「入力に時間がかかって、他の仕事が進まない」 「ミスなく正確にできているか、いつも不安…」
個人事業主の方や、会社の経理を担当されている方なら、一度はこう感じたことがあるのではないでしょうか?
日々の取引を記録する「記帳作業」は、会社の経営状態を把握し、正しい税務申告を行うために絶対に欠かせない大切な業務です。しかし、その重要さとは裏腹に、非常に手間がかかり、日々の業務を圧迫してしまうことも少なくありません。
この記事では、「記帳作業をもっと楽に、効率的にしたい!」と考えている方のために、具体的な効率化の方法を分かりやすく解説します。自分に合った方法を見つけて、面倒な作業から解放されましょう。
そもそも記帳作業とは?なぜ効率化が必要?
まず、記帳作業がなぜ重要なのか、簡単におさらいしましょう。これは日々の売上や経費といった取引を「仕訳」というルールに従って帳簿に記録していくことです。この帳簿が、会社の成績表である「決算書」を作成するための基礎データとなります。
正確な記帳を行うことで、まず会社の健康状態、つまり経営状況を数字で把握できるようになり、的確な経営判断につながります。さらに、お金の流れをしっかりと管理できるため、資金繰りに困るリスクを減らすことができます。もちろん、税務署に対して正しく税金を申告し納めるためにも不可欠ですし、金融機関からの融資や補助金の申請時には、会社の信用を示すための重要な資料ともなるのです。
このように事業運営の根幹に関わる記帳ですが、手作業で行うにはいくつかの大きなハードルがあります。最も多くの人が感じるのは、とにかく時間がかかることでしょう。領収書の整理から入力、確認作業まで、地道な作業に多くの時間を費やしてしまいます。また、特に複式簿記の場合、簿記の専門知識がないと難しく感じられるかもしれません。そして、人間が作業する以上、どうしても数字の入力ミスや計算ミス、勘定科目の選択ミスといったヒューマンエラーが起こる可能性があります。加えて、税法や会計基準は改正されることがあるため、常に最新のルールに対応し続ける必要もあります。
こうした「時間・手間・知識・正確性・法改正への対応」といった課題を乗り越え、よりスムーズで間違いのない記帳を実現するために、「効率化」が強く求められているのです。

記帳作業を効率化する具体的な方法【中小企業向け】
では、多くの中小企業で実際に取り組まれている、あるいは効果が期待できる具体的な効率化の方法を見ていきましょう。
クラウド会計ソフトの導入とAPI連携の活用
今や多くの中小企業で導入が進んでいるのが「クラウド会計ソフト」です。単にソフトを導入するだけでなく、その連携機能(API連携)を最大限に活用することが効率化の鍵となります。 例えば、銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込むのはもちろん、Amazonビジネスのような購買プラットフォーム、AirレジなどのPOSレジシステム、勤怠管理システムなど、様々な外部サービスと連携させることで、売上データや経費データ、給与データなどの転記作業や手入力を大幅に削減できます。これにより、入力ミスを防ぎ、月次決算の早期化にも繋がります。 初期設定や連携サービスによっては月額費用がかかる点は考慮が必要ですが、手作業の手間や時間を考えれば、費用対効果は高いと言えるでしょう。
経費精算システムの導入
従業員の交通費や出張費、備品購入費などの立替経費精算は、申請者・承認者・経理担当者それぞれに手間がかかる業務です。ここに**「経費精算システム」を導入することで、プロセス全体を効率化できます。 多くのシステムでは、従業員がスマートフォンのアプリで領収書を撮影し、そのまま経費申請を行えます。承認者はシステム上で内容を確認・承認し、経理担当者は承認されたデータを会計ソフトに連携させるだけで仕訳が完了します。これにより、紙の伝票や領収書の回収・チェック・入力といった煩雑な作業から解放**され、ペーパーレス化も進みます。従業員の負担軽減にもつながり、会社全体の生産性向上に貢献します。
請求書発行システムの導入
売上を上げるための請求業務も、効率化できるポイントです。「請求書発行システム」を導入すれば、見積書から請求書への変換、定期的な請求書の自動作成・送付(メール送付や郵送代行)が可能になります。 特に、作成した請求データ(売掛金データ)を会計ソフトに連携させることで、売上計上の仕訳入力の手間を省けるのが大きなメリットです。入金消込機能を持つシステムもあり、売掛金の管理も楽になります。2023年10月から始まったインボイス制度(適格請求書等保存方式)に対応した請求書を簡単に作成できる点も、現在のビジネス環境では必須と言えるでしょう。
電子帳簿保存法への対応とペーパーレス化の推進
以前は「レシート・領収書のデータ化」として触れていましたが、より重要度が増しているのが**「電子帳簿保存法」への対応です。これは、国税関係帳簿書類を電子データで保存するためのルールを定めた法律で、近年要件が緩和され、多くの企業で取り組みが進んでいます。 具体的には、紙で受け取った領収書や請求書をスキャナで読み取って保存する「スキャナ保存」や、メールなどで受け取った請求書データなどをそのまま保存する「電子取引データの保存」が義務化されています。 これらの法要件を満たす形でペーパーレス化を進める**ことで、書類の保管スペースが不要になるだけでなく、後から必要な情報を検索する時間が大幅に短縮されます。書類のファイリングや管理の手間も削減でき、リモートワークへの対応もしやすくなります。会計ソフトや経費精算システムには、電子帳簿保存法に対応した機能が搭載されているものが多いので、システム導入と合わせて進めるのが効率的です。適切な運用ルールの設定も重要になります。
アウトソーシング(記帳代行・税理士)の活用
上記のようなシステム化を進めても、なお人手が足りない、あるいは専門的な判断が必要な場面がある、という場合に有効なのが外部へのアウトソーシングです。記帳代行業者や顧問税理士に記帳業務そのものを依頼します。 特に、経理担当者を雇用する余裕がない、あるいは専門知識を持つ人材の採用が難しい中小企業にとっては、非常に現実的で効果的な選択肢となります。記帳作業から完全に解放されるため、経営者や従業員はコア業務に集中できます。また、専門家が作業することで、正確性の担保や法改正へのスムーズな対応が期待できます。 もちろん委託費用はかかりますが、人件費や採用・教育コスト、システム導入・維持費などと比較検討することで、トータルコストを抑えられる可能性もあります。
自社に合った効率化方法の選び方のポイント
ご紹介したように、中小企業が取り組める効率化の方法は多岐にわたります。自社の事業規模、取引の複雑さ、従業員数、かけられる予算、そして何よりも「どこに一番課題を感じているか」によって、優先順位や最適な方法は異なります。
例えば、従業員の立替経費精算に多くの時間がかかっているなら、経費精算システムの導入効果は高いでしょう。毎月の請求書発行と入金確認が大変なら、請求書発行システムが役立ちます。全体的な入力作業を減らしたいなら、クラウド会計ソフトのAPI連携を徹底的に活用するのが基本となります。
そして、社内に経理に詳しい人がいない、あるいはリソースが全く足りないという場合には、アウトソーシングを検討するのが近道かもしれません。
最初から全てを導入する必要はありません。まずは最もボトルネックになっている業務からシステム化・効率化を進めたり、会計ソフトの機能を最大限活用することから始めてみるのが良いでしょう。複数の方法を段階的に導入していくことも有効です。自社の状況をよく見極め、最適な方法や組み合わせを見つけることが重要です。
専門家への依頼も有効な選択肢:記帳サポートサービスについて
様々な効率化の方法を見てきましたが、「やはり自分たちでやるのは限界がある」「専門家に任せて、間違いのない安心感を得たい」と感じる方もいらっしゃるでしょう。そのような場合には、記帳サポートサービスを利用することが、非常に有効な選択肢となります。
記帳サポートサービスとは、文字通り、あなたの会社に代わって記帳作業を行ってくれるサービスです。一般的には、領収書、請求書、通帳のコピーといった資料を預けるだけで、専門知識を持ったスタッフが会計ソフトへの入力などを代行してくれます。
このサービスの大きな利点は、やはり記帳業務から解放され、大幅な時間を生み出せることです。また、経理のプロが作業するため、ミスが少なく正確な帳簿が期待でき、税務調査のリスク軽減にもつながります。場合によっては、経理担当者を雇う人件費や採用・教育コストよりも費用を抑えられることもあります。そして、「締め切りに間に合うか」「間違いはないか」といった精神的な負担から解放される点も大きなメリットと言えるでしょう。
一方で、デメリットとしては、委託費用がかかること、資料の受け渡しや確認などで業者とのコミュニケーションが必要になることが挙げられます。また、会社の重要な経理情報を外部に預けることになるため、情報漏洩のリスクも考慮し、セキュリティ対策がしっかりした信頼できる業者を選ぶ必要があります。加えて、全てを任せることで、社内に経理ノウハウが蓄積されにくくなる可能性も認識しておきましょう。

では、どのような場合に記帳代行の利用が特に有効なのでしょうか。例えば、起業したばかりで経理体制が整っていない場合や、経理担当者がいない、または退職してしまった場合。あるいは、毎月の記帳作業に多くの時間がとられ、コア業務に支障が出ていると感じる場合。また、自分でやってはいるものの、入力ミスや勘定科目の選択ミスが多く、修正に手間取っているような場合にも、専門家に任せるメリットは大きいでしょう。特に、経営者自身が記帳作業に時間を費やしてしまっているなら、その時間を本来の経営活動に使うために、アウトソーシングは強く推奨される選択肢です。
シナプス経営の記帳サポートサービス
私たち「記帳サポートサービス」も、個人事業主様や中小企業様を中心に、記帳サポートをはじめとする経理サポートを提供しております。私たちは、お客様の状況に合わせた柔軟な料金プランをご用意しています。また、経験豊富なスタッフが、スピーディーかつ丁寧な対応を心がけています。
記帳サポートサービスの他に支払い業務や給与計算まで一括してサポートする「バックオフィス業務委託サービス」も提供しております。
ご興味があれば、まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。
まとめ
記帳作業は、地味で手間がかかると思われがちですが、会社の成長にとって非常に重要な業務です。効率化を進めることは、単に作業時間を短縮するだけでなく、より正確な経営判断や、コア業務への集中を可能にし、経営全体の質を高めることにつながります。
会計ソフトの導入、ペーパーレス化、ルールの整備など、自社で取り組めることはたくさんあります。そして、どうしても手が回らない、あるいは専門家に任せて安心感を得たいという場合には、記帳サポートサービスという外部の力を借りることも有効な手段です。
この記事を参考に、ぜひあなたの会社に合った記帳作業の効率化方法を見つけ、実践してみてください。
貴社の事業をさらに発展させるための一歩となることを願っています。
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